本コラムは、商工会議所や協会団体、組合団体の事務局さまを中心にセミナー・講座を開催する主催者側の視点に立ち、ポストコロナのオンライン時代に、どのようなセミナーを開催すべきか、多くの集客を獲るにはどのように運営を進めればよいのかを解説しています。セミナーに関する皆さまのお悩みに何らかの有益な解決策をお届けできるよう努めますので、お付き合いのほどよろしくお願いします。
セミナー不振時代の到来
約3年間の新型コロナウイルス感染症が終息を迎えつつある現在、各商工団体主催のセミナー開催ではどこでも集客に苦慮しています。それには以下の通り、いくつかの理由があるようです。
団体主催セミナーに人が集まらない理由
- コロナ禍時代にオンラインでのセミナー開催(ウェビナー)が多かったため、「セミナーはオンライン視聴が効率的」という習慣が視聴者に根付いた
- その結果、リアル開催セミナーに受講者の足がすっかり遠のいてしまった
- ハイブリッド開催ならば、リアル出席ではなくて、オンライン視聴を選ぶ受講者が圧倒的に増えた
- ライブでのオンライン視聴ではなく、動画をアーカイブ化して「受講者が観たいときに観る」というビジネススタイルが定着してしまった
このあたりの理由は事務局さま側でもすでに実感されている点だと思います。
さらに掘り下げて考えてみます
次に、コロナ前のリアル集合型セミナーは本当のところ魅力的なセミナーが行われていたのか、記憶を蘇らせてみましょう。毎月もしくは2か月に1回は大小さまざまなセミナーを開催していたとう事務局さまの団体は少なからずあるのではないでしょうか。そして、そこそこに聴講者が集まっていたことと思います。
では、そのセミナーの終盤に質疑応答の時間があったと思いますが、そこでは聴講者から活発な質問が挙げられていましたか? 動もすると団体主催の多くのセミナーでは、特に質問が挙がることもなく、何となく残りの時間を過ごすか、予定されていた質問者が感想を交えて発言してお茶を濁す、そんなセミナーもあったのではないでしょうか。
つまり、わざわざ会場まで足を運んで受講するセミナーは、切実に解決策を求めて聞きに行くのではなく、講演者との付き合いや事務局サイドの関係性から受講者が集まっていただけ、そんなセミナーも多くあったのではと思います。読者の皆さまはいかがお感じになりますか?
セミナーオンライン化時代で変わらなければいけないこと
まず、オンラインセミナーとリアルセミナーでは、講師の言葉の伝わり方が全く違います。これからの時代、オンラインセミナーを開催し、多くの集客をお望みであれば、主に以下の項目を変革しなければならないのです。
- 講師の話し方を変えなくてはいけない
- 用意する資料を変えなくてはいけない
- スライドのレイアウトを変えなくてはいけない
- 告知の仕方を変えなくてはいけない
- 申込み方法を変えなくてはいけない
このようにまずは、講師、事務局さま双方で、オンラインセミナーに対する意識を変えることが重要です。
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